英語習得において音読は効果的な手法のひとつです。ただし音読活動は数10種類あると言われていて、具体的な方法で最適なものが定まっているわけではありません。学習者に応じて指導者が計画、調整していくものとされています。
また、やり方によってはマイナス面もあるので注意が必要です。
1)発音が間違った状態で定着し、修正が難しくなる「化石化」や
2)文章の意味を理解せずに読んでしまう「eye-mouth reading」などです。
※ 詳しくはこちらをご覧ください。
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音読活動の効果や注意点についてのリンク
ここでは当サイトの英語習得プログラムで行っている標準的な方法を掲載しています。
音読活動で陥りがちな落とし穴(注意点)をカバーし、強化した効果的な方法です。
1)については日々の発音指導・フィードバックが
2)については意味理解促進ツールである英文見える化チャートが効果を発揮します。
◇ 初期工程:新しい英文にチャレンジ!
新たな英文に対して、まずは以下を行います。
1.発音の理解と初期練習:
お手本(ネイティブ)音声を聞き、以下を確認します。
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- 発音: どんな音(子音・母音)を出すのか。リンキング(*)も。
* 続きの2音をつなげる、落とす、変える等 - アクセント: どの部分を強調(*)するか。(どんなリズムで言うか)
* 大きく・強く、長く、高くのいずれか、または組み合わせで - イントネーション: どこで音の高さを上げ(下げ)るか。(Yes-No疑問は末尾で上げる等。)
- 発音: どんな音(子音・母音)を出すのか。リンキング(*)も。
2.単語、文法、文構造、意味の理解:
英文見える化チャートなどを使って、効率的に行います。
◇ 音読活動:繰り返しで英語力アップ!
以下のステップを1日1回、5日間程度(連続及び1週後など)行います。
わずか10分程度で効果的な練習ができます!
(中学1年の教科書の1パート(80ワード程度)を想定)
- リスニング: まずはとにかく音声を流します!お手本に集中します。
- 発音練習(オーバーラッピング等): 初期工程で確認した内容に注意しながら、出来るだけお手本に近づけます。
- 意味確認音読: 英文見える化チャートなどで、文字と意味を一体で理解する練習をします。
- シャドーイング: 効果絶大の練習です。何回か繰り返します。
- 読み聞かせ音読: 聞き手に伝えることを意識して音読します。
- 録音・自己評価: 自分の姿を見ることで改善点が見つかり上達も速まります。
- フィードバック: 指導者からのアドバイスに従って、追加練習などを行います。
音読活動のフローと各工程のポイント、使用教材は下の図表を参照してください。
※クリックで画像を拡大・ダウンロードできます。
◇ 仕上げ工程:更なる練習と実践で英語力を磨く!
更なる練習、モチベーション向上、プロダクション活動の一環として、以下を行います。
- 発表: アナウンサーのつもりで、読み聞かせ音読を発表し合います。
- ロールプレイ・交代読み: 役に「なりきって」言葉で演じます。
- 内容説明(発表): 絵などを見せながら文章の内容を自分の言葉で伝えます。ほとんど暗唱する形です。
- 会話練習: 習得した表現を使い、パートナーに質問したり、自分のことを伝えたりします。
今回ご紹介した音読活動の方法は一例ですが、学習者に応じて指導者が計画・調整することが大切です。適切な指導者のもとで取り組むことが、早期上達の鍵となります。
当サイトの英語習得プログラムの活用も検討してみて下さい!
※ 学習者が一人で取り組めるよう、上記のやり方をアレンジしたトレーニング動画を用意しました。参考にしてください。